渇きと断章

「ふたしかな私」をとらえて詩のような文にしたい

詩「郷愁」

何が正しいかは分からないままだったが
「何かが違う」という感覚をたよりにやってきた
いいえ、いつも何かが≪違っていた・・・・・≫の
ひと針の違和感の痛みに飛び出して
生涯をかけ 霧のたちこめる海岸に沿って旅をつづける
潮騒が大きく口を開けて波を飲みこむ横で

生まれたところから遠く離れていた予感がしたの
どこにあるかは分からない でも 心にいつも映っていた場所